2021年6月5日土曜日

ほうせんか

 3日に1回くらいの割合で「又吉さん・・・」とかつぶやきながら、よよと泣き崩れてみる。

 私の中の妄想では、ロミオとジュリエットなみに、愛し合っているのに引き裂かれた二人・・・ということになっている(しつこいけど、妄想だから)。

 ああ、神様どうか、来世ではめぐり逢えますようにと祈りながら、現世でのめぐり逢いはおそらく無いのだろうと思う。

 そこで、ゆるいデジャヴュみたいな・・・・いや、どうしても「これはデジャヴュに違いない」と思いたい自分がいて、
「きっと、前世でも同じことを言いながら死んだに違いない」
 と思う。

 何かの、悲恋で、引き裂かれた二人。前世でも、現世でも、来世でも、引き裂かれたままの二人。

 心に鋭い棘が刺さったような痛みを感じながら、夕暮れ時に「ああ・・・」と崩れ落ちる時の恍惚よ。

 もはや我が身と、我が心を、その妄想で打擲することがやめられない私である。

 これは何か、昨日今日の話ではなく、根深いものであるはずだ。

 運命的に、何度生まれ変わっても、決して結ばれることのない罪を、背負わされた二人(という妄想)。

悲しいですね 人はこんなに
ひとりで残されても生きてます
悲しいですね お酒に酔って
名前呼び違えては叱られて


 中島みゆき『ほうせんか』

 どこまで行っても、いくつになっても、中学生の頃に聴いていた歌の世界から成長しない私。
 今も昔も変わりなく「ひとりで残されて」いる私。

後姿のあの人に
幸せになれなんて祈れない
いつかさすらいに耐えかねて
私をたずねて来てよ


 私をたずねて来る人なんていない。

 キンケイドとフランチェスカは、死んで灰にならないと再会できなのが悲しくもあり、清くもあり。